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第99回

2014/06/26 21:33 に 院生会1 が投稿   [ 2015/08/04 23:44 に更新しました ]
【日時】2014年7月12日(土)15:00開始
【場所】東京大学駒場キャンパス14号館407教室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_13_j.html
*エントランスカードをお持ちでない方は、テニスコート側の外階段より4階までお越しください。
*usteamにて配信も行います。URL:http://www.ustream.tv/channel/workshop2014

アニメ・イン・アクション―グローバル化するアニメの動態論

  • 発表者:三原龍太郎(University of Oxford 博士課程)
  • コメンテータ:Patrick W. Galbraith(Duke University 博士課程)

日本アニメの国際的人気が言われ始めて久しい。それに伴い、「海外市場を開拓せよ」という命題が、日本のアニメ産業に対するある種の「社会的要請」として構築されてきた。「日本アニメは海外における人気を収益につなげられていない」という「問題」が提出されたことや、それを支持する各種統計データの整備、政府におけるクール・ジャパン政策の本格化(クール・ジャパンファンドの設立等)、日本企業内におけるクール・ジャパン関連部署の相次ぐ設立などがその構築に貢献している。この社会的要請に関しては、アニメ産業界を中心に様々な議論・実践が行われてきた。特にビジネスのあり方としては、製作委員会方式という座組みの功罪に焦点が当てられてきた。

本発表では、以上のような背景の下、日本アニメの海外展開を、文化・社会・制度に関する理論の観点からどのように理解できるか、そして逆に、日本アニメの海外展開は、これまでの文化・社会・制度に関する学問的研究にどのような理論的貢献ができるか、という二つの論点につき検討する。

上記論点の追究を実証的に行うため、現在発表者は、海外市場を目指している具体的なアニメプロジェクトに参画し、そのビジネスの現場でフィールドワークを行っている最中である。本発表は、その中間報告として、それらのアニメビジネスプロジェクトが海外展開をどのように進めているのか(座組みの組まれ方、関係者間でのコミュニケーションの行われ方、海外事業者との交渉の行われ方、トラブル対処の仕方など)という動態的なプロセスに焦点を当てることの重要性を確認しつつ、とりわけ、上記「海外市場を開拓せよ」という社会的要請(特にクール・ジャパン政策)を彼らがどのように理解・消化しているか、アニメ産業界において現在のところ主流の座組みである製作委員会方式を彼らがどのように理解・消化し、あるいは乗り越えようとしているか等について、これまでに分かったことを共有し、議論する。