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第92回

2013/04/07 18:59 に 院生会2 が投稿   [ 2015/08/05 0:33 に 院生会1 さんが更新しました ]
(終了しました)
【日時】2013年4月25日(木)17:30~20:00
【場所】東京大学駒場キャンパス14号館407 < http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_13_j.html >
*研究会終了後、同会場にて懇親会を予定しております。

地域博物館の外延から見る「協同(共同)」に関する一考察
―北海道二風谷地区のアイヌ工芸家の語りから―



吉本裕子
(横浜市立大学大学院都市社会文化研究科共同研究員)

[発表要旨]
本発表の目的は、北海道二風谷地区の工芸家の語りを主な事例とし、アイヌ文化を展示する地域博物館と二風谷周辺の人々が生活世界の中で人やモノとどのように関わり合いながら「協同(共同)」しているのかを実証的に検証することである。80年代後半以降、国内の民族系博物館では、展示する側、展示される側、展示を見る側の三者が双方向的・多方向的に接触し交流する場としてフォーラム型の博物館を目指すことが要請されてきた。特に展示制作において、博物館側は、展示される側である先住民族と展示構想から展示完成までを協同(共同)することを求められ、博物館の内側から議論されてきた。本発表では、従来とは逆のプロセス― つまり外延から博物館を照射することによって、二風谷周辺の人々の生活実践が、地域博物館を含む多様な共同体によって営まれていることを明らかにする。さらに、当地では、先行研究で提言された形式的な協同(共同)作業とは異なる柔軟な「協同(共同)」が行われており、博物館の超越性が極力排除された低層なネットワークが重層的に重なり合うものとして顕現する。